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【イベントレポート】国内外のトップランナーやデジタルノマドが集結!「WORLD WORKATIONカンファレンスin福岡」が開催

10月5日(木)、福岡大名ガーデンシティ・タワー4Fの大名カンファレンスで未来のワーク&ライフスタイルについて語り合うイベント「WORLD WORKATIONカンファレンスin福岡」が開催されました。10月5日(木)~10月22日(日)、福岡市内一円で行われた「FUKUOKAワーケーションウィーク」の初日を飾るビッグイベントで、国内ワーケターと世界中のデジタルノマド(IT技術を駆使して世界中を旅しながら働く人)が集うイベントとしては国内初です。属性も国籍もさまざまな200名超が集まりました。 福岡観光コンベンションビューローより福岡型ワーケーション推進コーディネーターとして委託を受けた株式会社ホンプロがレポートします。

【イベントレポート】国内外のトップランナーやデジタルノマドが集結!「WORLD WORKATIONカンファレンスin福岡」が開催

アジェンダ

プログラムは以下の通り。

13:40~14:40 オープニングセッション

「未来志向のトップランナーによる最新のワーケーション事情」

 

15:00~16:00 参加型セッション:テーマ毎に分かれて開催
RoomA : 「ノマド×旅」
RoomB : 「働く×ウェルビーイング」
RoomC : 「自治体×企業」

 

16:30~17:45 スペシャルセッション

「国内外のデジタルノマドによるトークセッション」

17:45~18:00 クロージング

10月5日(木)からスタートした福岡市内一円で行われた「FUKUOKAワーケーションウィーク」では、デジタルスタンプラリー企画も実施しました。

トップランナーと語る 福岡の取組から考えるワーケーションの未来

オープニングセッションのテーマは、「トップランナーと語る 福岡の取組から考えるワーケーションの未来」。
登壇者は以下の4名です。

【登壇者】
吉田宏幸氏 福岡市経済観光文化局理事
島田由香氏 株式会社YeeY代表取締役/(一社)日本ウェルビーイング推進協議会代表理事
根岸泰之氏 ランサーズ株式会社 チーフエバンジェリスト/新しい働き方LABプロデューサー
田中敦氏 山梨大学教授/日本国際観光学会ワーケーション研究部会長

トークの中でいくつか印象に残った言葉を、要約してご紹介します。

「新しい生き方、働き方に挑戦する個人や企業を最大限応援するというのが福岡の基本スタンス。2000年に渡りアジアとの交流交易を続けてきた“交流のDNAを持つ街”として、ワーケターを受け入れる素地がある。企業向けプログラムや、クリエイター、エンジニアの支援窓口などチャレンジできる場やコミュニティも多いので、ぜひこうした場に入り色々な出会いを見つけていただきたい(吉田氏)」

吉田宏幸氏 福岡市経済観光文化局理事

「福岡はもともとMICE(マイス)に力を入れる中で様々な組織が連携してきた。多様な目的の来訪者に対してチャレンジの敷居が低く、そこから新しいものが生まれる循環ができている。ワーケーション推進に関しても経験則を積み重ねながら進化している印象(田中氏)」

田中敦氏 山梨大学教授/日本国際観光学会ワーケーション研究部会長

「ワーケーションをしている人たちはすごく幸せそうだし、仕事も増えている。なぜならそこにはクロスオーバーした偶発的な出会いが生まれるから。お金にゆとりがあるからワーケーションするのではなく、ワーケーションをしているから気持ちも経済的にもゆとりが生まれるのだと思う(根岸氏)」

根岸泰之氏 ランサーズ株式会社 チーフエバンジェリスト/新しい働き方LABプロデューサー

「働く場所や時間の選択が柔軟なワーケーションは、ウェルビーイングと深い相関関係がある。国も新しい働き方に関する取り組みを加速させており、今後さらにフォーカスされていくだろう。福岡は都会のすぐ近くにビーチもあったり、色々なシーンを持っている。ワーケーションに適した土地柄だと感じる(島田氏)」

島田由香氏 株式会社YeeY代表取締役/(一社)日本ウェルビーイング推進協議会代表理事

ワーケーションと働き方の未来

これからの福岡や働き方の未来についても考えをシェアしました。

「パラレルワークがより当たり前の世の中になるのではないか。だがこれは“働き方の未来”と言いながら、実は過去に戻っているだけ。百姓は100種類の仕事をしていたわけで、いわゆるパラレルワークだった(根岸氏)」

イベント進行は昨年に続き、藤澤さしみ氏にMCを担当いただきました。

「これから、半分は都心でワーカー、半分は地域で一次産業を手伝うようなスタイルがかっこいいとなるのではないか。また海外のデジタルノマドが福岡を拠点に日本を周遊するようになれば、我々は海外に行かずとも国内で世界のトレンドをキャッチできるようになる。その代表都市に福岡がなるかもしれない(島田氏)」

「福岡にはきっと今後さらに世界中から多様な価値観の人が集まってくる。その中で挑戦したい人を応援したり共創が生まれて、高い温度感で一気に新しい世界が広がっていくのではないか(田中氏)」

「市としては、海外からワーケーションで来た方と市民が共創する環境をつくることが大事な仕事だと考えている。海外のノマド推進都市と行政間で連携し、バリやチェンマイで福岡を知ってもらうなどして、福岡がノマドフレンドリーな街であると認知されることを目指す。大阪万博が開催される2025年を一つの目標年度として、取り組みを加速していきたい(吉田氏)」

それぞれの立ち位置から見える未来を共有し、福岡型ワーケーションの可能性に思いを馳せる時間となりました。

テーマセッションではイベント参加者同士の交流を行いました!

続いて、事前に申し込みを行ったテーマに分かれての参加型セッションです。「自治体×企業」ルームでは九州エリア6自治体によるミニピッチが進行。地域の特色の紹介と、地域資源を最大限に生かしたワーケーションの取り組みを報告しました。

テーマセッション「自治体×企業」ルームでは、福岡市ワーケーションコーディネーターを務める株式会社ホンプロ・山本の進行のもと、九州エリア6自治体によるミニピッチを実施いたしました。

◎壱岐市

市民や県外企業の壱岐に対するエンゲージメントに着目をした街づくりを展開。壱岐で挑戦したい人を「e市民」と定義し、各取り組みを市がサポートしながら交流活性化を促しています。県外企業ともエンゲージメントパートナー協定を結び、より良い地域づくりを共に考えています。

中村 勇貴氏 壱岐市 総務部 SDGs未来課

◎別府市

源泉数2647、湧出量日本一の温泉を持つ土地ならではの特色ある体験として、温泉まで徒歩6秒のコワーキングスペースや、オーダーメイド企画した「湯治リトリートキャンプ」という社員の健康寄与に特化したワーケーションプログラム等を紹介しました。

魚返 将和氏 別府市 観光・産業部 産業政策課 ツーリズムバレー推進係

◎西九州させぼ広域都市圏

平戸市、松浦市、西海市、東彼杵町、川棚町、波佐見町、佐々町、小値賀町、新上五島町、伊万里市、有田町の12自治体で形成されます。美しい自然や多様な歴史文化が楽しめるエリアの魅力を、「よかワーケーションツアーズ」という旅行商品などを通して訴求しています。

中島 大幸氏 佐世保市 企画部地域政策課 西九州させぼ移住サポートプラザ 地域政策課

◎日向市

サーフィンや漁業・林業などの地域資源を生かして企業ニーズに沿ったワーケーションプログラムを提供しています。3年間で約80社、延べ1100人ものワーケター受け入れ実績を持ち、今年度「観光庁ワーケーション推進事業モデル実証事業」のモデル地域にも選ばれました。

新玉 祐史氏 日向市 商工観光部 商工港湾課

◎熊本県天草広域本部

福岡から飛行機で35分。マリンアクティビティが有名で、近年はサイクリング人気も高まっています。民間コワーキングスペースの整備が進み、その多くがオーシャンビュー。今年6月にはリゾート施設がオープンし、ワーケーションに特化した滞在型リゾートホテルも入ります。

高本 篤氏 熊本県 天草広域本部 総務部総務振興課

◎長崎市

西九州新幹線と新駅ビルの開業、恐竜博物館や大型コンベンション施設開業、外資系ホテル、複合商業施設の開業予定と、まさに「100年に一度」の変革を迎えています。企業向けにワーケーション事前視察受け入れや個人ワーケター向けのモニターツアーを実施しています。

渡辺 清英氏 長崎市 企画財政部 移住支援室

ピッチ後は興味を持った自治体と企業担当者が直接顔を合わせてのワーケーションマッチングの機会となりました。

九州エリア6自治体のミニピッチの後は、参加者同士のネットワーキングの時間で交流を深めました。参加者は企業やフリーランス、今回はピッチ登壇されておりませんが福岡市近郊エリアの複数の自治体の方々もご参加いただきました。

福岡・九州を”デジタルノマド”の聖地へ!

【登壇者】
大瀬良亮氏 株式会社遊行代表取締役/日本デジタルノマド協会幹事
Akina Shu氏 株式会社CoCo代表取締役/Nomad University創設者/日本デジタルノマド協会顧問

大瀬良亮氏 株式会社遊行代表取締役/日本デジタルノマド協会幹事(写真:中央)

いよいよ最後のスペシャルセッション、テーマは「福岡・九州をデジタルノマドの聖地へ~デジタルノマドが起こす日本社会の変革~」。大瀬良さんとAkinaさんのトークから始まりました。

冒頭、「海外デジタルノマドの多くが一番行きたい国を日本と言う」という話題からスタート。ただし、日本を訪れても東京、大阪、京都のみで過ごしている現状がもったいない、と口を揃えます。
実は多くのデジタルノマドが一つの場所に2~3ヶ月滞在する実態があり、アンケートでは日本に滞在したい期間を1ヶ月以上と答えた人が8割、そのうち1ヶ所にいたいと答えた人が4割以上もいたそうです。

Akina Shu氏 株式会社CoCo代表取締役/Nomad University創設者/日本デジタルノマド協会顧問(写真:左から2番目)と世界各国から集まったデジタルノマドの登壇者

「彼らが居心地よく感じる場所は観光客でいっぱいの場所ではない。そしてどうせなら同じ場所に長く留まり、そこを拠点に移動したいと思っている」と、デジタルノマドならではのニーズがあることを共有しました。

後半は、実際に現役の海外デジタルノマドを交えてのトークセッション。アルゼンチン、イスラエル、メキシコ、カナダ、韓国と、国籍も多様な5人が登壇しました。
大瀬良さんは、「これまでインバウンドマーケティングは“どの国向けの施策か”から始めていたが、これからは“どういう生き方に価値を持った人向けか”が大事な視点になる。国籍は紹介したが、それとは関係なく話を聞いてみてほしい」とアナウンス。進行は英語で、AIによる同時翻訳をスクリーン投影しながら進みました。

海外ゲストは福岡の印象として「どこへ行くにも徒歩圏内」「終電を忘れられる」とコンパクトシティならではの魅力を感じ取ったようで、特に長時間のフライトが多い彼ららしく、「空港から都心部へのアクセスがいいのが嬉しい」といった意見が多く聞かれました。一方で、「時差もあるので、遅くまで開いているコワーキングスペースがあるといい」「施設には英語表記をしてほしい」といったリクエストも。

今後、国がデジタルノマドビザ発行を予定していることから、SIMカードの発行や送迎車、空港内ロッカーなどの整備にも期待を寄せます。「せめて6ヶ月ほどは滞在して、都市だけでなく地方の村にも滞在してみたい」といった希望も聞かれました。

福岡市長によるイベントのクロージング

会もいよいよ終幕…とここで、特別ゲストの高島宗一郎市長が登場!

イベントの最後には、特別ゲストの高島宗一郎市長も登壇いただきました。

「福岡は日本で一番元気で、若者が最も多い街といわれています。昔からアジアの交流拠点で、今でも多くの国の方々にお越しいただいている。福岡の元気の源はスタートアップ。チャレンジングな人が多く集まり、化学反応を起こし、新しいビジネスを生んでいます。ぜひ美味しい食べ物や素晴らしい人との出会いがたくさんあるこの街で最大限ワーケーションを楽しんで、福岡の良さを各国で伝えていただければうれしい」

と会場の海外デジタルノマドたちにメッセージを送りました。
交流セッションやブレークタイムには活発な交流が随所で見られ、様々な働き方、在り方を考える1日となりました。デジタルノマドは現在世界に約3000万人、10年以内には10億人市場に上るともいわれています。福岡が真の国際都市になる一歩目を踏み出したようにも感じました。本カンファレンスに集ったメンバーを含む23ヶ国50名超の海外デジタルノマドは、10月の一ヶ月間福岡に滞在しその様子を「COLIVE FUKUOKA」で発信しています。そちらもぜひチェックしてみてください。

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