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「W@F(福岡型ワーケーション)パートナー交流会」参加レポート

2023年8月28日(月)、福岡型ワーケーション推進事務局(福岡市・公益財団法人福岡観光コンベンションビューロー)による「W@Fパートナー交流会」が行われました。会場は今年3月に福岡市植物園にオープンした「ボタニカルライフスクエア」。緑に囲まれた開放的な空間で行われた交流会の模様をレポートします。

「W@F(福岡型ワーケーション)パートナー交流会」参加レポート

都会の自然の中で交流会スタート

福岡市植物園の正門から歩くこと数分、芝生広場を見下ろす展望台カフェのはす向かいに建つのが、今回の会場であるボタニカルライフスクエアです。

植物園の中だけあって、福岡の中心部にありながら360度を緑に囲まれた絶好のロケーション。建物は天井一面に配された木の構造が印象的で、大きな開口部からは広場の木々や花々の景色が目を癒やします。この自然豊かな空間に、20名を超えるパートナー(福岡市内のワーケーション受け入れ協力事業者)の方々が集結しました。

福岡型ワーケーション推進事務局(公益財団法人福岡観光コンベンションビューロー)の森さんは冒頭の挨拶で、民間のマーケットリサーチ社が発表していた今年度の予測記事を紹介。ワーケーションに紐づく経済効果が1000億円を超えると予測されていること、社内規定の整備は間に合わずとも自分たちのできる範囲で進める“こっそりワーケーション”も定着してきているということ、今後もこうした動きは間違いなく広がっていくだろうとの予測を共有しました。

そして福岡においてもパートナー事業者間の連携が図られることで、来訪者に向けて各事業者が持つコンテンツの提供が広がっていくことを期待しました。

福岡型ワーケーション推進事務局(公益財団法人福岡観光コンベンションビューロー)森 さん

令和5年度の活動進捗について(福岡型ワーケーション事務局)

プログラム一つ目は、福岡市経済観光文化局 観光コンベンション部 観光産業課 の横山さんより、福岡型ワーケーションの取り組みの現状と、今後予定している取り組みについての報告が行われました。

今年度の福岡型ワーケーションのテーマは「国内と海外の両輪で取り組みを実施し、相乗効果による誘客増を目指す」。国内においては、個人と団体それぞれに向けた取り組みが進んでいます。

福岡市経済観光文化局 観光コンベンション部 観光産業課 横山 さん

まず個人向けでは、ワーケーションに関する特典などを提供している「ワフパス」。こちらのコンテンツ拡充による利用者拡大を目指しており、パートナー事業者に特典提供への協力を呼びかけました。
また滞在促進施策として、首都圏をメインターゲットに航空と宿泊のパック商品に対し、複数泊の滞在で使える割引キャンペーンを開始しています(詳しくは本記事内、ANAグループの発表を参照ください)。

団体に向けた取り組みとしては、事例を交えながら企業向けワーケーションプログラムの充実をアピール。今年10月からは、団体でワーケーションに取り組む企業やグループに向けて、市内の交通手段をお得に使えるキャンペーンも開始予定とのことです。

10月は福岡に海外デジタルノマドが集結!

福岡市の今年度の取り組みの中でも目玉となるのが、海外デジタルノマド向けの誘客プロモーションです。

昨今、増加が著しい海外デジタルノマド=デジタルを活用し、PC一つで世界を巡りながら仕事する人々。その誘客に向け、10月の一ヶ月間は世界中のデジタルノマドに福岡に滞在してもらい、九州・福岡の魅力を知ってもらうとともに、課題を含めた滞在者のニーズ把握を行っていくとのことです。

そして昨年10月に引き続き、今年もワーケーションイベントの開催が企画されています。今年度は規模を拡大し、10月の一定期間を「ワ―ケーションウィーク」と銘打って様々なイベントを行う予定。メインイベントでは、国内ワーケター・企業や、海外デジタルノマドの方々が参加するカンファレンスを実施予定です。

「ワーケーションの最先端を知ることができる機会です。海外では当たり前に行われている働き方だということも、ぜひ皆さんに知っていただきたい」と横山氏。何といってもデジタルノマドをターゲットとした誘客プロモーションは全国で初となる試み。市を挙げた新たな取り組み事例として、大きな注目が集まりそうです。

ワーケーション利用者の拡大に向けた取り組みについて(ANAグループ)

プログラム二つ目は、本年度、福岡型ワーケーション推進事務局とともに、首都圏等を対象としたワーケーションによる滞在促進事業に取り組む、ANAあきんど株式会社の新川さんより発表が行われました。

紹介されたのは、8月24日にリリースされた専用ウェブサイト「ANAワーケーション福岡」。こちらを活用して、AISAS(アイサス)モデルに沿った適切なマーケティング施策を実行。福岡市のビジネス環境の良さや、自然が隣接したコンパクトシティの魅力などを訴求していくと説明しました。

本サイトには“「福岡の魅力満喫」6日間コース”や“「歴史感じる福岡」5日間コース”など滞在日数に応じたモデルプランを掲載、ワーケーションでの福岡滞在が初めてという方でも充実したワーク&バケーション体験ができるよう配慮されています。
また首都圏在住者に向けては、先ほど横山さんの発表の中でも少し触れた旅行代金の割引を提供中。航空と宿泊のパック商品に対し2泊以上の滞在から旅行費用がお得になる割引キャンペーンで、宿泊日数が増えるほど割引率が高まり、6泊以上で最大2万2500円の割引が受けられます。首都圏ワーケターにとって注目すべき情報ではないでしょうか。

ANAあきんど株式会社 新川さん

アフターコロナにおいてワーケーションの潜在需要は高く、企業における働き方改革も進んでいると新川さん。「消費者がワーケーションを行うきっかけを作り、何度でも来訪してもらいたい。それには日々変化する消費者のニーズに継続して答えていくことが重要。ANAワーケーション福岡では現在、主にビジネス層の休暇型ワーケーションを推進しているが、今後は新たなターゲットやニーズに対する提案もしていきたい」と決意を述べました。

自社事業紹介、懇親会

株式会社新出光による、昨年11月に福岡を中心としてサービスを開始したシェアEVバイク「ラクすく」の紹介

休憩をはさみ、パートナー4事業者による自社事業のPRも行われました。
株式会社新出光からは、昨年11月に福岡を中心としてサービスを開始したシェアEVバイク「ラクすく」、株式会社ホンプロからは働き方の未来を創るオウンドメディア「HONPROmag」と同社が運営に携わる10月のワーケーションウィークについての案内、公益財団法人福岡市緑のまちづくり協会より、今回の会場となった「ボタニカルライフスクエア」について。そしてJR九州リージョナルデザイン株式会社からは、今年4月に油山牧場・油山市民の森からリニューアルオープン、同社が指定管理を行う「ABURAYAMA FUKUOKA」についての紹介が行われました。

株式会社ホンプロによる同社オウンドメディア「HONPROmag」と同社が運営に携わる10月の福岡ワーケーションウィークについての案内の様子

公益財団法人福岡市緑のまちづくり協会より、今回の会場となった「ボタニカルライフスクエア」の紹介

JR九州リージョナルデザイン株式会社より、2023年4月に油山牧場・油山市民の森からリニューアルオープン、同社が指定管理を行う「ABURAYAMA FUKUOKA」についての紹介がなされました。

いずれもワーケーションに高い関心を持つ事業者にとって親和性のある情報ばかり。参加者は軽食やドリンクを片手にリラックスした面持ちで、これらの発表に興味深く耳を傾けていました。

今回、20人を超える参加がありましたが、継続して来てくださる方や新規でご参加いただいた方も含め、非常にフレキシブルに交流が行われていたことが印象的でした。福岡市のワーケーションの今とこれからが感じられる有意義な場になったのではないかと思います。今後の福岡型ワーケーションの取り組みにも、ぜひ注目してみてください。

 

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